物語の構造を知る
みつむらです。
面白い話を聞くと、すぐに台本にできないか考えてしまいます。もう病気のようなものですね。元々はそこまで演劇にも熱心ではなかったんですが…。
今日は物語の構造に関するお話。
誰しも部活動をやっていれば経験するとは思うんですが、僕も例に漏れず部活を辞めたくなった時期がありました。その頃は、そこまで演劇が好きでもなかったというのもありまして。
しかしそのまま演劇部を続けて今では台本を書くまでになってるわけで。うーん、未だに文章書くのは苦手なんですが、それで台本を書いてるなんて、不思議です。
台本を書くに至るまでに演出を何度か担当しました。
そして、その経験が今も台本執筆に大きく影響を与えています。
演出って何するの?
演出を任されて最初に思ったのが「演出ってそもそも何するの?」ってこと。
いや、先輩が演出していたのは見ていたんですが、いざ「あなた演出ね」と言われると何から手をつければいいのか、そもそもどこまでが演出の仕事なのか、どうやればいいのか…等、分からないことだらけで一人で「演出の役割」等とインターネットで調べたりしてました(笑)
そもそもやることがよく分からなくてなぜ誰もマニュアル書のようなものすら残してないんだ!と思った記憶があります。
演出としての心得
そんな演出として何をやればいいのか分からず途方に暮れてた僕はある考えに行き着きました。それは、
演出は誰よりも作品に詳しくなくちゃいけない
ということ。
最初に考えたか、稽古の中で必要性に駆られたか、もう7年前のことなのでさすがに覚えていませんが。
とにかくそれに気付いてからは休み時間も家でもノートを広げて、台本を広げて1人で作業してました。
具体的に何をしていたか、といいますと、
全ての台詞の意味を考えていました。
稽古では、演出が考える登場人物の気持ちの変化についての考察、役者は役者で考える登場人物の気持ちの変化についての考察をお互いに、時には役者陣全員で話し合い、すり合わせをし、作品を作っていきます。
この時に演出にとって必要なのが
役者を不安にさせない
ということ。
演出が「分からない」「やりたくない」では、誰も演出の言うことを聞いてくれませんし、恐らくそれで出来上がった作品は大して面白くありません。
最終的には誰か一人によって1本筋を通す、つまり全ての演出に納得できる人が一人いる、状態にもっていくことで作品としては全てのシーンに一貫性ができて、クオリティも上がる気がします。
演出活動を通して構成を知る
演出は稽古中、役者から質問があれば明確な意志をもって、確実に答えなければなりません。
そのために全ての台詞と行動の意味を考えました。
すると、初めて物語を理解できました。正確に言うと、初めて理解した気になれました。
そして、初めて「構成」というものを理解することができました。
一見するとあってもなくてもいいようなシーンにも、結末へ導くために必要な伏線が引かれていたり、実はその台詞がないと後々矛盾が生じる…なんてことに気付きました。
国語、そんなに得意じゃなかったんですけどね。
全てに意味を持たせる
全ての台詞とシーンに意味がある
この考え方によって、今も台本を書くときには無駄なものは排除し、間延びを防ぐことで良いものを書くことができているのではないか、と思います。
実際に台本の書き方に関する本のいくつかでは、これに似たような話がありました。
それは映画等の台詞を全て書き起こしてみる、という方法です。
恐らく似たようなことは劇作家さん、脚本家さんらもされてるんだと思います。
台本を書いてみたい、と考える演劇部の皆さんは一度、何でも良いので1本の作品について分析し、構成を学ぶのも1つの手かもしれません。
段々、書く内容が演出論になってますね。
でも僕にとって台本を書くことの根本には演出することがあって、そもそも書いた台本が演出しにくいと使えない、なんてこともあるので。
話の順序としては避けることができませんでした。
以上です。
おわりっ!
みつむら
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