戯曲執筆にオススメの図書3+1
「本を読むこと」でアイディアが出る
「もうそれ知ってるよ」
1.映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと
2.別役実のコント教室―不条理な笑いへのレッスン
3.スクリプトドクターの脚本教室
2017年11月現在でAmazonではベストセラーになっていました。
こちらは「初級編」、「中級編」が現在販売されています。
初めて読んだときは「凄い!凄い!」と1人で言いながら興奮していました(笑)。
いや、少々お酒を嗜みながら肴として読んでいたので本当に「凄い!凄い!」って言っていました。
同じ類の本に書かれているようなことではなく、新しい観点から脚本の書き方について言及されており、非常に興味深いです。
特に、「作者の心理状態が及ぼす作品への影響」について書かれているあたりは、非常に論理的で納得しながら読み進めることができました。
物語を書くことが1種のセラピーの役割も果たしていることは初めて知りましたし、そういった観点から見ることで、読者自身が新しい書き方を発見する糸口になるようなことが随所に記載されています。
文体を受け入れることさえできれば、非常に嬉しい分厚さと文章量ですが、少しでも抵抗のある方には少し読むのがキツイと感じるかもしれません。
しかし、ベストセラーに選ばれているのもまた事実。
手に取る価値ありな、みつむらイチオシの一冊です。
3.5.おまけ
星新一の著書『進化した猿たち』。
先に挙げました、『別役実のコント教室―不条理な笑いへのレッスン』の中でオススメ図書として紹介されていますが、僕も実際に読んで良かったので。
直接的に脚本の書き方を学べるわけではないのですが、脚本を書く際のヒントを掴むことができる、ネタ帳のような位置づけとして思っていただければと思います。
全3巻で、既に絶版となっています。
僕も中古で購入しました。
幼い頃の僕は読書が苦痛でしかなかったのですが、星新一のショートショートは1つ1つの話が短く、宇宙人や近未来の話を描いたSFで非常に読みやすく、中学時代は貪るように読んでいました。
今書く脚本の中にもSF系のものが混ざるのは星新一の影響が大きいと思います。
そんな星新一はアメリカの1コマ漫画の収集が趣味で、それをまとめたのがこの『進化した猿たち』。
様々なシチュエーションに分けてまとめられており、イラストを見るだけでも創作意欲を掻き立てられます。
「死刑ネタ」、「不倫ネタ」、「拷問ネタ」など、若干不条理ものに寄ってはいますが、脚本と関係なく息抜きに読んでも楽しい一冊です。
Amazonであれば中古のものが手に入りますので、是非お求めください。
4.最後に
ここに挙げたものを読めば、必ず書くことができるようになるわけではありません(笑)。
ここが脚本執筆の難しいところでして。
結局は本人次第なところは結構あります。
そして、同時に才能というのは生まれ持った天性のものでもなく、磨けばどんどん鋭くなるものでもあると思います。
天才は何も考えることなく、自然と良作を生み出しますが、僕ら凡人は考え、天才から盗める技術はないかと悩み、苦しんで作品を生み出します。
凡人の良さは良作の書き方さえ理解してしまえば、いつでもどこでも良作を生み出すことができることです。一方で天才は自然とそれが出来てしまうが故にいつでもどこでも…というわけにはいきません。
だから、僕ら凡人は勉強するんです。
少しずつ磨いていけば天才も凌げるんじゃないかと夢見て。
今日も、読みます。
以上!
おわりっ!
みつむら
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