『武器になる哲学──人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』を読んで
みつむらです。
新年一発目の記事はおススメ本のご紹介です。
新作は少々お待ちください。今はインプットの時期なんです。何か知識でもアイデアでも入れなければ、アウトプット(創作)はできない、というのが僕の基本的な考えです。
今は、新作に向けて色々な本を読み漁り、DVDを観て、出掛けて…という期間ですので、作品は期待してお待ちください。
今回は『人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50 武器になる哲学』の感想記事です。
哲学というと「実世界では使えない教養」という印象があるかと思います。僕も大学時代に教養科目で履修しましたが、イマイチ実生活には使いづらいなぁといった印象でした。
しかし、この本を読むことで、「使える哲学」を身につけることができます。
とはいえ、いわゆる哲学書は世の中に沢山あります。なぜ本書を僕がオススメするのか。それには3つの理由があります。
1.目次に時間軸を置いていない
ほとんどの「哲学入門」は、時間軸すなわち哲学史に沿って編集がされています。哲学の初心者が挫折してしまう大きな要因の1つとして「古代ギリシアの哲学がつまらないから」というものがあると筆者は述べています。
古代ギリシアの哲学者たちが残した考察の多くは、僕らにとって当たり前のことであったり、誤りであることがあり、そのような考察を学ぶことの「意味合い」を見出すのが難しい。結果として、その段階で辟易して先に進めないという事態に陥ります。
それに対して本書は「使用用途別」で分類されているため、自分が必要としている課題解決法に基づいて読み進めることも可能です。
2.個人的な有用性に基づいている
本書と他の「哲学入門」とで異なる点の2つ目は「個人的な有用性に基づいている」ということです。
哲学史上の重要性ではなく、筆者にとって「使えるか、使えないか」の基準で編集されているため、実生活における問題解決に有用な内容のみが掲載されています。
是非、使えるところだけ読んで、実践してみてください。
3.哲学以外の領域もカバーしている
3点目は哲学以外の領域もカバーしているということです。具体的には、経済学、文化人類学、心理学、言語学といったものです。哲学史を見ていくと、「本籍を哲学においていない人物」にもスポットが当たる学問であることが分かります。
あらゆる分野での発見や知見を援用しながら、人や社会や世界のあり様についての洞察を縦横無尽に巡らせるのが哲学であり、あまりハードコアな哲学・思想のみに偏ることは弊害の方が大きいと判断して、このような構成にした、と筆者は述べています。
以上、3つの理由から本書をオススメします。
人間の真理を学びたい方、哲学を学ぼうとして挫折した方、幅広い見識を身につけたい、という知的好奇心溢れる方は読む価値ありです。
戯曲を書くために。より良い生き方ができるように。教養を深めてみませんか。
それでは、この辺で。
おわりっ!
みつむら
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